「江戸川区で一番大きい蟹を探しています」
電柱に貼られている貼り紙の
「探しています」
という文字を見て、僕はまたドレミちゃんが居なくなったのかと思った。
ドレミちゃんというのはこの前までそこら中に貼り紙されていた迷い猫の名前だ。
最近貼り紙自体見かけなくなったが、見つかったかは定かではない。
ドレミという名前はおそらく音階から3音抜き出したもので、ペットの名前としてはそれほど珍しいものではない。魔女見習いの名前としてもよく使われている。おジャ魔女どれみ♭(フラット)は大人向けの展開で話題となった。飼い主はピアノ教室か何かやっているのかもしれない。
ドレミファソラシ、最初の3音は語感もいいが、他の音を抜き取った名前は見かけない。
ファソラからは多分、営業電話が掛かってくる。
レドシ、ラシド、ラファソ。どれも不穏な感じがする。
やはりドレミがいい。ドレでも、ソラでもダメだ。レミなんてもってのほか。
もし見つかっていたのならば看板猫としてケーブルテレビや広報誌に取り上げられてほしい。
そもそも、何故名前を覚えていたかと言えば、一度本気で探してみようと思ったことがあったからだ。全てがどうでもよくなったら人生の残りの全てを猫探しに捧げようと思っていたが、実現には至らなかった。現実が優先された。ただ、それだけの情けない話であった。
しかし、今回は探そうにも名前も分からない。
貼り紙に書かれているのは大きな蟹を探しているということのみ。画像や探し主の連絡先の記載なども一切書かれていない。
江戸川区にいる蟹の中で一番体長の大きい個体を見つけ出せばいいのか。何のためにそんなことをするのか。
釣りなんかは釣った魚の大きさを競うので似たような話かもしれない。
何故大きいといいのか。それはなんだって大きい方がいいに決まっているから。
そして、釣りをやる人間が単純だからだ。
「あの、もしかして見たことがあるんですか?」
こういうことを考えてるときに声をかけられると、釣り人が僕の歪んだ認識を諫めに来たと思って緊張する。
本当に思っている訳ではないんです。単純なのは僕のほうでした。
ハッピーサマーウェディングに歌われていた、結婚する前に両親に感謝しまくる人の父親も釣り人に悪い人はいないと言っていました。
あなたも、そうであることを願います。
しかし、あの語りのパートは誰が喋っているのか、未だにわからない。
呼吸を整えてから振り返ると、電柱に貼り付けられているものと同じ貼り紙を抱えた女性が立っていた。
肩から下げたDEAN & DELUCAのトートバッグからも同じ紙束がはみ出している。それは店舗で買えるのだろうか。そのバッグを見る度に思う。
前髪を整える左手の薬指には指輪が光っている。目の前の女性が人として誤った行動を取っていると決まった訳ではないが、近くに止めてくれる人が存在するとわかって少し安心した。
僕は喉まで出かかっていた言い訳を引っ込めて、少し遅れて回答した。
「いえ、貼り紙の内容が気になって少し見ていただけなんです」
「え?どの辺りが気になるの?」
食い下がってくると思わなかったので動揺したが、僕は今さっきまで考えていた全てのことを彼女に対して素直に話した。
「文字通りの意味だけど」
「じゃあ、その…蟹を探している」
「そう。蟹のほうから出てきてくれればいいけど、そんなことは無いから」
あまりにも自然にそう言うので、漁師か何かなのかと思っていると、彼女は続けた。
「『世界でいちばん熱い夏』って知ってる?
あれだってよく考えたらおかしい。「暑い」が「熱」なのはいいとして、いちばん熱い夏って何?
歴史上一番暑かった年の夏のことなのかな、って思ったら「世界で」って言ってて、そしたら時間軸の話じゃないらしい。
でも、特定の場所のことを指してるわけでも無さそう。じゃあ結局何?って話になる。
それなのに、私たちはその曲を自然と受け入れている」
つまりは、この貼り紙の文章も同じで特に深い意味は無い、ということを言いたいのだろうか。
「時間あるならもう少し説明するから、ついてきて」
返答する間を置かずに、彼女は言った。なんだか新しい部活に入ったみたいで懐かしい感じがした。
今日は休日だったが、僕はいくつかのどうでもいい予定を放棄して彼女に付いて行くことにした。
「コンパスはほら、いつも南を指してる。だなんて、Aメロから大嘘をついてる。
でもなんか、北を向いているよりは前向きにとらえられる。ぶっ壊れてるコンパスを見て笑ってるのだとしたら狂気を感じる。
確かに、北を向いてますと言われても、そうですねとしか言えない。
曲中で当り前のことを言っても仕方ないから、太陽が東に沈んだりもする」
移動する間、ずっとプリンセスプリンセスの歌詞について何か言っていて怖かった。
急に静かになったかと思うと、立ち止まって道に沿って流れる水路を指差した。
目的地に着いたらしい。そこは私がいつも通勤時に通る道だったが、この水路に目を向けることはあまり無かったかもしれない。
「ほら、ここ。よく見ると蟹がいる」
彼女のコンパスはいつも蟹のいる方角を指しているらしい。
人差し指の直線上に伸びた線と水面が交わる点のあたりに顔を近づけてみる。
一定の深さと広さを持つ空間に水が張ってあるのを見るとなぜか恐怖を感じる。昔からそうだ。
それとはまた別に、今は後ろから突き落とされるのではないかという不安もある。
水は透き通っていたが、目を凝らしても底に沈んだゴミに絡みついた藻のようなものが流れに従って揺らめく様子しか見えなかった。
「今はいないんだけど、もう少し暖かくなってくると、岩にへばり付いてたりする。
川から出て、その辺を歩いてたりなんかもするよ」
どうやら蟹がいることもある、と言う話だったらしい。さっきから無駄に神経がすり減ってばかりいる気がする。
「蟹って意外と速いんだよ。それに、横だけじゃなくって縦方向にだって移動できる」
「え?」
「向きを変えればね。ほら、マギーなんとかの、どうしようもない手品にあるじゃない。
ストライプ柄のハンカチを丸めたあと開いたらボーダーになってる、みたいな」
「うん。そういえば、そうかもしれない」
僕は完全に舐められていた。初対面の人間に舐めた態度を取られること自体は慣れているが、ここまで短時間で舐められていると感じたのは初めてだった。
「この水路、元はあっちの大きい川と繋がってるでしょ。その大きい川の上流に見える橋、あの橋の向こう側がどうなってるかわかる?」
「たしか急行列車の止まる駅があって、その先は隣県との境目あたり、高速のジャンクションなんかがある。
もっと行った先はよくわからないけど、夏になるとよく雷が落ちるのが見える」
「残念。橋の向こう側は滝で、その後は何も無い。辿って行っても落ちて死ぬだけ。
この辺り、屋形船がたまに通るのを見かけたことない?
船が川上に向かう所は見たことがあっても、帰ってくるのを見たことが無いでしょう?つまりはそういうこと」
びっくりした。地球は平面であり、ここはその周縁だったのだ。
「それは、何か陰謀論的な話でしょうか」
「もし、私が陰謀論者だったとして、私の話が陰謀論であるかどうかを問うことに意味があると思う?
そしたらあなたは定刻通りに電車が来なかったら、駅員さんに向かってこれは陰謀論的な運行なのでしょうか?とでも訊くの?
それとも何?蟹は常にピースをしているから平和の象徴であり、
平和の象徴たる蟹を保護するためにこうして貴重な休日を使ってまで活動しているとでも思ってる?」
「何か怒らせることを言ってしまったのであればすみません。ただ、平和の象徴の座は、鳩が譲らないと思います」
僕がおそらく見当違いの指摘をしているということはわかった。
架空の陰謀論を語る様子はとても楽しそうだった。
「わかればいいんだけど。ところであなたは普段なんの仕事をしてるの?」
これは、なんらかの勧誘のパターンかもしれない。
しかし、こういう時に今の仕事をしていてよかったと思う。仕事の内容からその先の話に発展することが無いからだ。
決まった得意先からの注文通りに設定された大きさのガラスを納品する、それが僕の仕事だった。定期的に微妙な調整が行われる他は、大体同じ流れであり、枠に沿った大きさのガラスを納める、ただそれだけ。
人に対して説明するのが難しいため、いつもこう答えていた。
「ガラスを嵌める仕事をしている」
「それは、とても嵌めがいのある仕事なのね」
今までに聞いたことのない返答で困ったが、相手の調子に合わせることにした。
「とても嵌めがいを感じています。枠にぴったり嵌った時なんかは、特にね」
「それは気持ちがいいでしょうね。私は仕事で嵌めがいとか感じたことないから羨ましい」
素直に喜んでいいのか分からなかった。
「実は私、SMクラブで働いてたんです。2年くらい。
クラブって言っても蟹が働いてるわけじゃないですよ」
「それくらいはわかります」
「この、ドズケベ饅頭ガニ」
「…あ、ありがとうございます」
「あなたは律儀な人なのね。きっと親もスケベなんでしょう」
「かつては、そうだったかもしれません」
「失礼。あなたがスケベだからと言って、両親がスケベとも限らないよね」
僕は完全にスケベと見なされていた。
もはや彼女どう思われようと問題ないのだが一応反論を試みる。
「僕も常にスケベなことばかり考えている訳ではありません。
たまには晩ご飯の献立とか、両親の面倒は誰が見るのかとか、プラスチックごみの問題について考えることもあります」
「あなたたちはスケベなことしか考えてないのかと思ってた。
確かに、それではただのドズケベ饅頭だものね」
「饅頭では、あるんですね」
「男ってみんな大きいお饅頭みたいなものでしょ」
「それで、仕事についての話は…」
「ああ、スケベで思い出した。スケベ椅子、じゃなくて、スケベな椅子の話。
お客さんの中でも特に楽なのが放置系。椅子として扱われることに興奮を覚える人がいて、普通は私が座ったりして成り立つものなんだけど、ある人は誰にも座られない椅子であることに悦楽を感じていた。そしたら私要らないじゃんって話なんだけど。
あとは、コンビニのコーヒーマシンの前に少し出っ張ってるスペースがあるじゃない?あれになりたいっていう人がいて、わざわざコンビニまで行ってコーヒー買ってくるんだけど、冷めちゃったら意味ないからダッシュで買ってきて背中に置くの。そしたら「カップ置きとしてご利用ください!」って言うから、私が「カップ置きが喋るんじゃねえよ!!」って言って、そうすると「すみません!!」って泣きながら謝るのが可笑しくてしょうがなかった。もうその時点でコーヒーこぼれまくってて半分も無いんだけどね。
結婚を機に辞めたけど、あの仕事が一番面白かった。
小さい頃から、意味の無い、人が無駄だと思うようなことが面白いって思ってたけど、実際働いて見るとなんか思ってたのと違う無駄さというか、本当にくだらなくてどうしようもない仕事ばっかりで、でもみんな真剣な顔してやってるの。それを少しでも茶化すとあり得ないくらい怒られる。
みんなどこに向かおうとしてるのかな」
「確かに、意味があるとは思えないものもありますが、各々が大きな理想の達成とか、未だ解決しない課題の解決に向けて進んでいる途中なのではないでしょうか。それに今は無駄と思われる仕事を可能な限り失くそうという取り組みも進んでいる」
「それらを達成した先には何があるの?結局、自分を自分で縛り続けるだけじゃない?
そう考えるとさ、結局みんなカップ置きみたいになるんじゃないのかな。
人から何かを奪ったりして何かを成し得たり、奪われた人が辛い目に遭ったりするより、
何も得られなかったとしてもお互いが誰かのために全てを捨てて自分の身を捧げる姿のほうが美しいと思わない?」
僕だって世の中が良い方向に向かっていると信じたかったが、そう言われるともう人類が総じてカップ置きと化す姿しか想像できなくなっていた。
何故か僕のイメージの中の変態は皆痩せていて、スキンヘッドだった。
そしてカップ置きだと言っているのに、思い思いに喋り出すために女王様から強く叱られている。彼女ならこのディストピアの頂点に立てるかもしれない。
「あなたがガラスに嵌めがいを感じているように、私も何かやりがいのあることを一度くらいしてみたかった」
「まあ、本気で嵌めがいを感じている訳ではないですが。嵌めがいって何だろう。
でも、だから、あなたは蟹を探しているんですか?」
「蟹に関してはなんというか、やりがいというよりかは使命に近い感じかな。
…実はね、私は狐によって否定された世界から来たの」
答えに近づいたと思って安心してはいけない。その先に予想を超える告白が待っていることもあるのだ。
「狐というのは、動物の?」
「そう。普段は人間の姿をしているんだけど。
彼等は道端に咲いている花を見て、「あれは向日葵だ」と言うと、
「向日葵な訳が無い。こんな時期に咲くわけが無い」
と言い、空を飛ぶ鳥を見て「雀が飛んでいるね」と言うと
「あの飛び方は雀じゃない。雀はあんな飛び方をしない」
と言う。
じゃあ、何なのかと尋ねるとそれが何であるかを明言することは避けながら、はっきりと否定をする。
否定されたものの存在が段々と曖昧なものになっていく。
狐は現実を直視せず、困難から逃げ、常に楽な道を選ぶ。自分のことは棚に上げて他人の非難ばかりする。
狐があらゆる事象を見下し、鼻で笑い、眼鏡を持ち上げ、否定し、無かったことにする。
そうして本来存在したはずの花や木、鳥たちが居場所を失ってしまった。
それらを受け入れる器が無ければ世界のバランスが保たれることは無く、最悪の場合、全てが崩壊してしまう恐れさえもあった。
そこで器として生まれた土地、それが西葛西なの」
「初めて知りました」
僕はもう、彼女の言うことに対して一切動じなくなっていた。
形式的なヒアリングを続けることも無駄であると判断し、できるだけ相手に寄り添った反応を心がける。
「そうだね、あなたにはちょっと、理解できないかもしれない」
少し目を伏せる様子から、僕があまり付いて行けていないことを察して、申し訳なさを感じているようだった。
大人になってからこんな風に同情されるのは久しぶりだったが、悪い気はしなかった。
「狐は所帯を持たない。
『葡萄か、一回くらいは食べてみたいね』
みたいなことを言って、そのまま死ぬの。
でも何故相手のいない狐が繁殖できるのか。
それはここに環状線が通っているから。
環状線を走る車を運転する人間には感情が無い。すべての感情は環状線の内側と、外側へ向かう。
その中でも特に強い負の感情は外側へ逃げていく。強い負の感情は狐へと姿を変える。
この辺りはちょうど逃げて来た負の感情が貯まりやすいから、狐も多いの。
そして蟹の最大の天敵はこの狐。
私たちは狐から蟹を守るためにこうして活動を続けている。
但し、全くすべての蟹を川から取り上げてはいけない。
さっきも言ったけど、この世界を保つためにはバランスが大事なの。
どうしようもない狐だって、この世界にとっては必要な存在であることを忘れてはいけない」
反省しているとは思えない程ギアを上げて淡々と話し続けるので面白い。
僕はやはり最初の話に立ち戻って、気になっていることを一つひとつ整理することを試みた。
「その、狐というのは人間の姿をしていてもそれとわかるものなんですか?」
「うん。私たちにはすぐにわかる。阪神ファンって、一目見ただけで「ああ、この人阪神ファンだ」ってわかるでしょ。あれと同じ」
「それはユニフォームを着ていたり、キャップ被ってたりしていたらね」
「いや、もっとこう、「巨人死ね」って書いてあるTシャツとか。着てるじゃない」
「僕はあんまりそのタイプの阪神ファン見たこと無いです」
「でも安心して。あなたが全裸で、ドクター中松が開発した靴底がホッピングになっている靴を履いてラルフローレンの店内を跳ねまわった挙句何も買わずに出て行ったとしても、それがあなただってわかるから」
「もし、仮に、僕がそんな行動に出ていたとして、わかってほしくはないかな」
「本当はポロシャツを買いに来たのに、勇気が無くて買えなかったということが?」
そいつは全裸で店内を跳ねまわる勇気を、なぜ服を買うことに使えないんだ。
「僕だということが、です」
「…もう、顔は覚えたよ」
「そしたら気を付けます。一生ラルフローレンには近づかない」
「ラルフローレンに行くこと自体は決して悪いことじゃない」
「それもそうだ」
一体なんの話をしているんだろう。もはや何を確かめたかったのかもわからなくなってしまった。
「知ってる?西葛西には人妻しか居ないの」
そうだ、僕たちは西葛西の成り立ちについての話をしていたんだ。危うく忘れる所だった。
「いつの間にか「人妻」という概念が独り歩きして、既婚女性を指す言葉からも逸脱してしまった。
人が「人妻」について語るほどにその配偶者であった夫の存在が薄くなり、やがて彼等は消えてしまった。
そしたら取り残された「人妻」はどこへ行くのか」
「…西葛西」
「その通り。だから西葛西には人妻しか居ないし、そもそも人妻にはもう「夫」の存在なんて必要無い。
もし世界が100人の村で、その全員が人妻だったら、そこは、もう西葛西なの。
100人の人妻って、七人の侍みたいじゃない?人妻が100人も集まれば侍の七人程度、どうってことない。
三船敏郎もきっと腰を抜かすわ」
七人の侍みたいか…?107人居ない?何故戦っている?
きっと、三船敏郎も首をひねるに違いない。
「西葛西の自販機では、特茶が160円で買える。どの自販機でも。西葛西ならね。
最近は自販機の飲み物だって高いでしょう。だって、がぶ飲みミルクコーヒーが160円もするんだよ。
そしたら高校生は何をがぶ飲みすればいいの?水道水?
そもそも、あんなもの、60円の価値も無いのに。
他の飲料も軒並み高すぎる。
とりわけ高いのが特茶。どこへ行っても200円、安くて180円とかで売ってる特茶が160円で買えてしまう!
尾崎豊の『15の夜』の歌詞に100円で缶コーヒーを買う描写があるけど、どうしても今聴くと激安自販機の前でうずくまってる尾崎が頭に浮かぶの。「ハイパー元気チャージ」、みたいな見たことないエナジードリンクが売ってるような自販機。
コーヒーよりむしろそっち飲んだほうが元気出そうだけどね」
尾崎豊は「100円玉で買える」と言っているだけで「1枚で買える」とは言っていないので現代でも通用するのではないかと思ったが、今はそういう話をしているわけではないので黙っていた。
「とにかく、通常ではありえないことが起きる街。それが西葛西なの。
『特水』ってさ、そんなこと言い出したらじゃあ逆に特茶も怪しいんじゃない?って思わない?」
「僕はあんまりお茶飲まないです」
「そう」
「じゃあ、仮にその「狐」が否定することを辞めたら、西葛西はどうなるんですか」
「…消滅する」
「そしたら、あなたも…?」
「ええ。もちろん、私を含む人妻もろとも消滅する」
「それは、ちょっと残念だ」
人妻によって栄えた西葛西が狐の選択によっては終焉を迎えることになる。
僕は歴史の重要な局面に立ち会っているのかもしれない。
歴史とかもっと好きな人なら盛り上がったと思うが、僕はそこまでこの世界の歴史に興味が無かった。
「人妻は人妻でしかない。人妻が人妻でなくなるということは、つまり、そこまであったものが無くなる。
人妻が居なくなった後にぽっかりと穴が開くような感じ。人妻の形をしたクッキーの型みたいな穴だけがそこにある。
空ありって感じ」
「人妻が居なくなった後、その空間はどうなるんですか」
「駐車場になる、のではなく、そこには…カレーが注がれる。
そして、その上から、ナンで蓋をする。インドの諺ね」
薄々感じてはいたが、この人はずっと適当に喋っているのかもしれない。
完全にあちら側に行ってしまった人の目をしている訳ではないが、真剣な眼差しではあったので本気で言っているものだと思っていた。
しかし、それは友だち同士で悪ふざけをする際に別の人格を降ろすタイプの人がする目であり、長年付き添わないとコイツは今ふざけているとの判断が難しいものであった。
「さっきから、イメージだけで喋ってないですか」
「そんなことない。いたって真剣。
いたって真剣って言っても、やすともの方じゃないよ」
「別にそこは疑って無いです」
「それで狐たちの態度に変化が表れたのはちょうど一年前…なんかさ、「ちょうど一年前」って言うと本当にぴったり一年前を指す場合でも「あれ?何?こいつ急にロード歌い出した?」みたいになるの嫌じゃない?」
「そうでも無いと思います」
「じゃあ、「ちょうど一年前~」と言う時に発した吐息が白かったら?」
「ちょっと、思うかな」
「直前にハーモニカ吹いてたら?」
「それはもう、虎舞竜に寄せに行ってますよね」
「『THE 虎舞竜』ね」
「ごめんなさい」
「別に謝らなくてもいいよ。本人たちには謝るべきだけど。
でも、もし、「ちょうど一年前」と発する直前にハーモニカを食べて火を吹いていたら、そいつは本物の「虎舞竜」だから気を付けて。
体長は170cm程度、竜にしては小柄ながらも、長い爪を持っていて、その、ネイル、親子で、自宅でネイルサロンを経営している。
2代目なんだけど、ネイルだけでは生活が成り立たないから最近学研教室をやっているの。教え方も上手いし、子どもからは大人気。
テスト用紙の名前の欄に「ダンブルドア」とか書いてたって、一回くらいなら許してくれる。なんなら、他の子も、一回だけなら好きな名前書いてもOKにしてくれる。そんな、一匹の竜。それが「虎舞竜」」
「僕が悪かったので、もう大丈夫ですよ」
このままでは埒が明かないため、僕は西葛西を救うためのアイディアを一つ思いついた。
「そしたら、こういうのはどうでしょう。
実はこの江戸川区は大きな蟹の上に存在する自治体で、ここ自体が江戸川区で一番大きい蟹なんです。
だから敢えて探す必要も無い。保護をする必要だって無い。
大きな蟹の上に乗っていれば、小さな蟹のいる場所へ移動することも出来る。
そうすれば、人妻と狐も互いにうまくやっていけるはずだ」
「そうやって解決策を提示して話を終わらせようとする態度は好きじゃないけど、もしあなたが本当にそう思っているのなら、そうなんじゃないかな」
良い案だと思ったが、あっけなく突き放されてしまった。
「あ、あと、私は実際そうだからいいけど、あんまり他の人には面と向かって「人妻」とか言わないでね」
そう言い残すと、彼女は去ってしまった。
西葛西には人妻しかいないので、僕は足を踏み入れてはいけない。よって、彼女を追うこともできない。
そうした錯覚に陥っていた。もちろん、そんな訳は無いのだけど、無意識のうちに西葛西には人妻しかいないものだと思い込んでいた。
しばらく呆然と立ち尽くしていると、ぴしゃり、ぴしゃりと川岸に波が打ち付けられる音が聞こえて来た。
音のする方へ目をやると、川上に向かって進む屋形船が見えた。
段々とその姿は小さくなり、手前から3つ目の橋をくぐったあたりでストンと真下へ落ちるように消えてしまった。
*
絵

熊
決まりました。今年の漢字です。
みなさんは、キマっていますか。
2025年を振り返ってみると、夏場に外の廊下にゴキブリの死骸がずっと居て、2階の住人みんなで協力して倒した証みたいになっていたことくらいしか思い出せません。綺麗にひっくり返っていて通り過ぎる度に少し申し訳ない気持ちだった。
今年も出来る限り寄せ付けないようにみんなで頑張りましょう。
仕事は一部の人間が休日にせこせこ進めてるおかげで回ってる所もあり、最近はもう隠す気も無く週末に見ておくみたいなことを言われていて、週末思想(貯まった仕事は週末に片付ければいい、という考え方)だと思う。呪術廻戦の一回人を殺すと人を殺すという選択肢がなんとかみたいな感じで一回休日にやるとその選択肢が自然に入り込んでしまうのかもしない。
*
父の還暦祝いに何か贈ろうと思って何もしないまま時間が過ぎ、近しい人の葬と婚が交互に訪れるようになって落ち着かなかった。どちらも精神的にダメージがあるけど冠は無理なので祭で一気に回復できるシステムがあると良い。
葬儀に行くとき後部座席に姉と母いるなーと思って一瞬振り返ったら祖母が見えて、母と祖母かと思って、葬儀場近くのコンビニに着いた時に姉と母の間に祖母が居たことが分かって面白かった。みんな黒いし母しか喋らないのでわからなかった。
移動中ずっと追い抜いていく車のナンバープレート見てて、当り前だけど近づくとその県のナンバー増えるなと思った。あと大型トラックだいたい足立ナンバーみたいな話をしていた。個人的に一番面白いのは尾張小牧で、未だにそれを超えるのは無いと思う。帰りにとんでん寄ってご飯食べてるとき、昼過ぎで店内誰も居ないのと葬式帰りでみんな喪服だからかなんかかっこよかった。父が配送先の住所を紙ナプキンに書いてたのも映画みたいだと思った。
婚は実際に娘さんを僕に~が見られて感動した。言うこと無くはないと思うけど第三者の視点で見られる機会は貴重な気がする。それとは別に最近は本当に人の人生が目の前を通りすぎていくだけという感じがする。
相手の人はスシローの寿司の刺身を見て「綺麗ですね」と言っていたので絶対良い人だと思う。海外のペットボトルの水、飲み口ギリギリまで注いであるみたいな話をしていて面白かった。私が江戸川区の範囲を勘違いしていて広げようとしていたのを指摘されたのは恥ずかしかった。
家もこんな機会が無かったので取り繕うのに必死で、「いや、今更でしょ」みたいなことを言いつつも、机底上げしてテーブルクロス引いたら?みたいな提案をして隠蔽工作に加担していた。
しょっぱかったでしょ?と言いながら朝ご飯のみそ汁にお湯をドボドボ注いでいる母の姿は一生忘れないと思う。なんとか場を盛り上げようとして生まれて初めて母親に対してツッコミを入れたりしていた。
家族で揃うのも久しぶりだったので客人を置いてけぼりで全然思い出話とかもしていた。地域のマラソン大会の親子マラソン的な企画に参加者が居なかったため私と姉で出ようとしたときに実はもう一組参加者が居て、それでもなんとか優勝したというエピソードを聞いて、全然覚えてなかったけどなんかそんなのもあった気がする…となった。
父はダメージ受けてるのかなと思ったら前日に見た建築物について、東大の校舎建てた人と同じかと思ったら実際そうだったという話をしていた。前日も同じこと言ってたので余程嬉しかったんだと思う。
帰りに父から無印のシャンプーのボトルに間違えて無印のコンディショナーを入れてしまったものを渡されて、
人から貰って一番嬉しくないものの正解だと思った。もったいないので使っている。今半分くらいまで減った。
年末は去年ミスったので納めたらすぐ帰ろうと思ってたけど昼から10時間くらい飲み続ける形になった。
記憶ははっきりとしていたものの、途中で合流した人から飲みすぎと言われたので悪意無く人を傷つけまくっている可能性がある。これからは一切酒を飲まず、誠意を持って人に接します。飲み過ぎないようにしましょう、という約束が守られている場面を見たことが無い。
実家帰ったら壊れていた餅つきマシンを買い替えたらしく、いつもは祖母がついているのを今年は母がついた所、今年はあんまり伸びなかったとかやっこすぎとか言われていて、あんま本人いないとこでいじるなよと思った。
正月もずっと家に居て緩衝期間みたいなものが無いまま激務に突入した。直前まで毛玉だらけのセーターを着て爆笑ヒットパレードでMr.つくねを観て、ミニストップのアプリを入れたら安くなるというのでアプリを入れてソフトクリームを買って食べていた人間にこなせる量の仕事ではなかった。口座見たら見たことない額が振り込まれていて半期で取れうる限り最高の評価だったらしい。嬉しい反面やってる仕事の内容が内容なのでいいのか、という気持ちもある。このまま次の階級に行かずにフェードアウトしたいけど毎月もらえるお金が少し増えるほうに食いつくのだろうと思いながら今に至っていて結局上がったのか次の月の給料見ないとわからない。
*
2025やることでやってなかったこと
・朝ごはんをたくさん食べる
→やった。一度やってOKとしたので、今年は常にたくさん食べるようにする。
・バッテリー交換
→やってない。冬は越せたので使えるが、電話をかける度に緊急時は繋がりにくくなりますと言われるのでもう機種変する。
・原付乗る
→乗ってない。これはもう死ぬ前にとか、必要に迫られた場合でOK。
いよいよ2026年が始まりました。
去年の5月くらいに鯉のぼりのイラスト付きで来た歯医者さんからの手紙を無視し続けているので、まだ鯉のぼりボーナスが有効な今年の5月中には行こうと思う。あと皮膚科にも行く。要らない服を捨ててワイシャツを買う。
入ったお金もせっかくなのでスーツとか作るのに使う。あとは九州旅行で大体終わると思います。
*
定食屋さんで自転車の車輪が何インチで、みたいな話が聞こえてきて、インチから大きさを想像するのは私にとっては難しすぎると思って、その後全体的にスケールの話がダメかもしれないと気付いた。普段使わない単位が出てくると想像しようとするとするだけで思考が止まる。
思い返すとスケールがどれくらいかと訊かれた時にまともに答えられた試しが無かった。引越しの話題で広いとこが良いみたいな流れで今住んでる部屋の広さを訊かれて実際6畳くらいなのにパニックになって10畳ですと答えてすごい微妙な空気になったことがある。
実家が農家でという話題の時に持ってる畑の大きさ訊かれたのも難しかった。まず、大きさの前にどこまでが自分で持ってる土地か知らない。借りてるのもあるみたいな話だったし。その時はなんか体育館くらいですとか答えた気がする。
今朝新聞見て10アール=1反(米の収量の単位)がピンと来ない人向けに10m×100mですという説明をしていたらそれは細すぎると言われて今は学校のプールで換算してるのを知った。確かに前者はなんかわからないけど米作るにしては細すぎるだろと思う。棚田?
GBの感覚はようやくわかるようになってきたけどKBとMBわからない。それとは別に、実体のないデータに大きさがあるのは体感的に理解できるけどどうやって測ってるのかわからない。
今後は何を訊かれても「10頭身です」と答えるようにします。(昔テレ朝の深夜番組で猪瀬直樹さんを笑わせるみたいな企画があってラバーガールの大水さんがマネキンを持って似たような感じのことを言っていて猪瀬さんもちょっと笑いそうになっていた)
*
印象に残ってる言葉
「元にもどってしまった」
→セクハラで処分された町田署の署長が化粧を落とした女性警官に対して言っていたらしい。ダメだけどもし純粋な気持ちで言っていたとしたら少年みたいな感じがすると思った。魔法とか信じてそう。
「アコギな宝石商が持っているような」
→居酒屋で聞こえて来た。中年男性がジュエリーケースを説明する時に使っていて、すごいイメージしやすいと思った。
「とても人間らしい」
→天皇陛下が大阪関西万博で最新型のアンドロイドを見た際の言葉。どうしても含みがあるように聞こえる。
「今日のすき焼きは牛肉的展望が欠けた」
→「蜂蜜パイ」(『神の子どもたちはみな踊る』)で主人公の書いた小説が「小説的展望に欠ける」と評された際の友人の台詞。なんか面白いので覚えている。
「最初に陸に上がった魚たちが柔らかな鰭から流した血」
→映画版のトパーズで主人公が訪問した先に居た別のSM嬢が覚せい剤を自分に打った時に流れた血を見て言った台詞。かっこいいので流血する度に言いたい。
「梅酒をパカパカ飲み、椎名林檎を熱唱」
→発達障害を周りには隠して生きる人たちについて書かれた連載の一部で、営業職でやっていくためのカラオケでの振る舞いについてこう書かれていた。他の内容も見た感じ普通に面白い人なんだろうなと思う。
「ぶつ切りたくあんでチャミスルをがぶがぶ飲み、爆睡」←これの私バージョン
「人間三百六十五日、何の心配も無い日が、一日、いや半日あったら、それは仕合せな人間です」
→ヴィヨンの妻に出てくる居酒屋の大将の台詞。一日でもあれば良いと思えば楽だが、欲を言えばもっとあると助かる。平日は常に内外からの問い合わせに怯えながら過ごさなければならない。
「えへへ…神羅万象チョコ見る?」
→なんかツイッターで流れて来た子供の頃大人しかった幼なじみと明るくてボーイッシュな幼なじみが大きくなって雰囲気が逆転するとかはなく、子供の頃と同じ感じで絡んでくる、みたいな1p漫画の大人しいほうの幼なじみの台詞。明るいほうは「サッカーやろうぜ!」だった気がする。
https://x.com/meka_keikok/status/1992982737649840275
↑はこれに対しての投稿。元のツイートがAIとか総動員しても見つからなくて諦めた。知ってる人いたら教えてください。
あと普通に漫画のアイディアも面白いと思った。
「あとは死ぬだけ」
→取引先の人が仕事以外になんかありますかみたいな話題になった時に言っていた。私もそう思う。
「人は孤独だと死ぬらしい」
→龍村景一さんが漫画喫茶に置いてる漫画の1巻全部読んで感想書くみたいなのをやっていて、それに影響されてブックオフで適当な漫画の1巻を読もうと思って平成敗残兵すみれちゃんの1巻をめくった時にすみれちゃんか男の子か忘れたけど言っていた台詞。私もそう思う。
「心理的負担でか美」
→心理的な負担の大きい作業(タオルを取り換える、洗濯物を畳む等)を行う際に私が思うこと。最近は本家に従ってただ「でか美」とだけ思うこともある。
「たんぽぽハウセズ」
→たんぽぽハウスのことを考える時に私が思うこと。複数形なんだと思うけど特に意味は無い。
「本気のふるさと納税」
→私の中で自治体とかではなく、和牛そのものに2億円を納めることを指す言葉。それ以外のふるさと納税は本気ではないと見做している。
「ふるさとノーヅィー」
→ふるさと納税のことを考える時に私が思うこと。
「SNS全部辞めたと先輩が額に蜘蛛のタトゥーを入れる」
→日経歌壇の2025年の穂村弘選にあった作品。
最初この先輩が幻影旅団に入ったのかと思った。もしくはハンターハンターはここから始まったのかもしれない。
私も最近漫画描くときは先輩にならないといけない。幻影旅団入れてください。
絵おわり
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描いたやつ
コミティア153
https://x.com/meka_keikok/status/1965003496345985185
出ました。これが出せただけで満足している。
心配して詳細書かなかったけど万博レポ的なのを描いている人は誰も居なかった。
ただ、行った人ならわかる要素がちゃんとあったのは面白かった。
裏表紙とか描いてたら誤植チェックがおろそかになり、物理版では確認できるだけでも2個はおかしい箇所があった。許してください。
CHA-LA HEAD-CHA-LAをちゃんと聴いたことが無かったので聴こうと思ったらサブスクに普通のバージョンが無くて、らき☆すたのキャラがカラオケ行く体のアルバムに入ってた泉こなたが歌うやつを聴いてた。他のキャラが歌うやつも聴いたけど歌詞間違えたり自信無い箇所で声小さくなるみたいなあるあるをやっていて、それなりに再現度は高かったけど、聴いているだけでものすごいストレスがたまる。ドラえもんの歌で柊かがみがツッコミを入れる部分はめちゃくちゃ面白いのでそこだけは聴いてみてください。
めっちゃ賢い犬というのは実際に私を犬に改造しようとしていたらしい。今の所ボーダーコリーになりそう。
賢いか知らないけどなれるならハスキー犬が良い。動物のお医者さんに出てくるし、私も動物のお医者さんに出て、要潤さんと共演したい。

↑感想

↑セミティア
https://booth.pm/ja/items/7403512
在庫は残り1点らしいです。
すみませーん。この、とげとげ万博をハシモトークン(橋本龍太郎の仮想通貨)一括でお願いします。
・・・とげとげ万博、ほしいのはどこのどいつだ~い?(???)
え?もしかしてあなたは・・・!
バリバリ!バリ!バリバリバリ!!・・・シュポッ!!!!(皮膚が丁度ボンテージの形に破れ、脊髄からムチが飛び出す!
・・・アタシだよ!!!!!!!!!!!!!!!(すみこ)
ピシッッッ!!!!!!!!!
アーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
とげとげ万博、間違いない(長井)
コミティア154
きなクロは実際あって、名前が良かったので一目見てこれで描こうとなった。あと普通に美味しい。表面が真っ白になるくらいきな粉がまぶされてるやつが当たりで、それを見るとよくわからないけど「今日まぶいてるな」と思います。多分、たくさんまぶしてあるみたいな意味です。
別の店舗で作ってるのを運んできてるというのを見て、製造元の店舗にも行ったら3個入りのタイプがあって感動しました。今は完全に飽きたのと、健康によくなさそうなので食べてない。
コモディイイダは他より安そうな雰囲気があるものの実際はそうでもなく、特定のものを買う時以外は台風の日に川の様子見に行く感覚でみんな元気かなと思いながら通っている。お惣菜の量は多くてサービス精神はあると思います。
最初はきなクロ食べ過ぎて太ってしまった子が弁護士の男と出会って痩せる決意をして1年後に再会する話にしようとしてた。弁護士が普段何してるかも知らないし、かえるのうた的な感じで失恋した人どうしが出会うやつがやりたい、となってこうなりました。キャラの背景をしっかり説明した部分の下描きまで終わって、そこから今までの積み重ねを無かったことにするかの如くギャグパートに入る展開になっていて、自分でやったのに頭を抱えた。
訊いたら正確な時間を答える能力は自分で時間見ずに毎回人に訊いてくる人が本当に居て、それです。髪切った?的なことだと解釈しています。キャラの造形は長曽我部蓉子さんみたいにしたかった。伝わっていないと思うけどガリサワーのガリを食べている場面は本当にやっている人を見て感動したので描いた。
物理的に時計にするほうは全く思い出せない。キャラは消防署のポスターでスプレー缶とかを捨てるのをめんどくさがっていた女性がモデルです。それも見た瞬間にこの人の漫画を描こうと思った。
教会が出てくるのは完全に神の子どもたちはみな踊るの、フライが獲れるように願ったのに手に入ったのは、というやつです。どぶろっくもこれを読んであのネタを思いついたのかもしれません。

↑感想
「疲」が合ってるか不安だった。
この後に持ち込みのイベントがあって、直近で描いたのがこれしかなかったので見せたら思ったよりも悪くはなさそうな感じだった。コモディイイダは出すしかなかったので開き直って固有名詞使いまくってるのを怒られると思ってたらそこは別にツッコまれなかった。実際世に出すものとしてはダメだとは思う。
青年誌に並んでる時に前の人がそこそこ怒られていた時が一番緊張感があった。その人もなんか食い下がってたので別の意味でも怖かった。絵は上手いが少年誌向きで、ネームをちゃんとやれみたいなことを言われてた。納得いって無さそうだったけど、若さゆえのやつっぽかったし、頑張れと思った。
私は見せたら面白いけどよくわからないと言われて、他も大体同じような感じだった。ひどいと誰が何をしているかすら分からなかったらしい。そこでまず私の認知が歪みきっているというのが理解できた。
イベントを通して、こんなのでも真剣に読んで貰えてなおかつアドバイスが貰えるというのは仕事に対して真摯に取り組んでいるということで、その姿勢が業種とか関係なく尊敬する。漫画も本当に好きなんだろうというのが感じられて嬉しかった。よくわからなかったら、早めに言ってください。
たぶんこの回の前日に文フリもあったので行きました。連日ビッグサイトに通う形になって派遣バイトみたいだった。
コミティアはもう名乗らずサッと買って帰るので同じノリで行ったけど名乗らないと怒られる感じだったのを忘れていたので今名乗ります。メカと渓谷です。ツイッターを見て来ました。
ツイッターは実際言ったら昔からネットやってる人みたいなことを言われた気がする。
BIG SHIPとイオンで考えたことと、てつなつさんのまとめ本はここで買った。
日下部さんのは自身の生活そのものが小説の主人公みたいで格好良かった。近所の書店の入口にずらっとナンプレとクロスワードの雑誌が並んでるのみてジジイが無限に暇潰せる!と思ったことがある。
水筒さんのはそこが本質ではないけどちゃんと期待していたほうのバーキンが出て来て安心したのと、嬉しかった。読んだ後行こうと思ったけどセルフで使える決済方法を持ち得ていないのと注文のハードルが高くて諦めて帰りました。
並木さんのは一番ちゃんとコメディで意外だったし内容も面白かった。洋画の吹き替えみたいなことしか言わないおばさんが鬱陶しくて良かった。
virus菌さんのは前のも印象的だったけど合間で共感できる部分が設けられてるので引き込まれる気がする。社会人どうしで交わされるやり取りに絶望しているのは何となく感じ取れた。
JETさんのからも建築家の設定が霞むくらい現実のやりきれなさがにじみ出ていた。救急車がハイエースという気付きもあった。ことごとく不幸な目に合うのも爽快でした。植物に詳しい悟空を思い出した。彼そこまでは信用できないのかもしれない。
城戸さんのは読んでて普通に心配になった。ここまでゼロペニスだったので取り戻すかのようにペニスやその他の単語が並んでいて美しかった。ただ冷蔵庫からボウリングの音がするところは神秘的な感じでどうやって思いついたんだろうと思う。
sudoさんのやつスマホカバーのくだりで別にいいでしょと思って面白かった。後輩との関係性も読んでて楽しい。水の味の部分は私も理解できなくて考えてしまったので後輩と同じなんだと思う。
イオンについても各々の中にあるイオン体験が反映されている感じがしてイオン側の人間として嬉しかった。優待券親が持ってがちなのは知らなかった。私もイオンについてなら無限に書けると思うので勝手に書きます。
コミティア154
開場前に出張編集部に行って、メンタルが終わり切ったまま拍手してた。
前回の反省が全く生かされず、2誌中2誌でよくわからなかったとのことだったので、そしたら意味無いと思って帰ってきた。
最初に見てもらった方の恰好がなんか、ミステリと言う勿れ、みたいな雰囲気で読んでる間ずっとそれが気になっていた。直接言おうとして、いじってるみたいになるのでやめた気がする。
すべての会話を面白くしようとしているのはわかるが、話の進展の邪魔になるとのことでした。AIにかけた時も似たようなことを言われたのでどっちも的確なんだと思う。たぶんファイル開いてる時に面白くないなと思ってちょこちょこ台詞変えてるので通しで確認した後は極力直さないようにします。
場面転換が分かりづらいのは他でも言われて、今回ちょっとだけXXXX年場所みたいなのやってたけど途中で飽きてやめた結果、余計分かりにくくなった。そもそも時系列が移動するやつをやるにはまだ早かったんだと思います。
キャラの見分けが付かない点についても同じで前指摘されたのに増やしてるし、一個ずつ直しましょうという感じです。
目については2誌目の方に妥協案で目の下に線入れたらどうかと言われたのでやってみます。白からだんだん黒に近づくマスクみたいな感じで徐々に書き込みを増やしていって誰にも気づかれないように黒目が入ってる感じにしたい。ほそやゆきの氏の絵が理想で少し研究していたけど無理でした。
開場後も天井を見たり前のブースの布を見たりしていた。忙しかったのでボーっとする時間があるのは良いと思った。
今回なんとなく閉場時間まで居て撤収も出来れば手伝おうと思ってたけど別に閉場したからと言ってゆっくり片づけが出来る訳ではないことを忘れていて、隣のブースのシール剥がすくらいで終わった。バッグも置きっぱなしでヤマトの列並んで回収されるギリギリで戻って拾った。
終わった後はめとろ庵で意味不明なメニュー食べて帰った。本当はその前に出ていたポテトが乗ってる蕎麦食べたかった。一回見た時、別の駅そばがひどかったのを思い出してスルーした。うどんと蕎麦は選べるのに定食にすると問答無用でラー飯(食べるラー油が乗ったご飯)が付いてくるのが面白かった。「煮かき玉子とじそば 」は声に出して言いたい。
駅付いて階段上がってる時に解禁してたから入れてた恋愛レボリューション21がかかって懐かしすぎて全身の血が沸く感じがして怖かった。
前の週にあった飲み会でバーミヤンの話になって久々に行こうと思ったけどあり得ないくらい混んでたので別の中華屋さんでビールセットみたいなのだけ頼んで飲んで食べて帰った。蓮根とピーナッツを和えたやつと、じゃがいも系ともやし系の何かから選べたので蓮根のやつにした。
「剥がすくらい」ってすかいらーくっぽい。
薄々気づいてたけど改めて見たら全体的に出来がひどすぎて読むと落ち込むので見返してない。
クソ映画と呼ばれるものを漫画にも落としきれなかったような雰囲気がある。
自身で酷評する際に出てきたゴミルフィーユ(ゴミが重なって出来た塊だから)という単語はちょっと面白かった。
宣伝の仕方とかも含めてありとあらゆる選択を間違えた。終わった後の感想でもひどい作品タイトルの間違い方をしていた。

↑感想
間違いは訂正済です。
イライラして物破壊してるようにみえるけど距離感がつかめなくなるほど注意力が無くならずに済んだという話でした。ダンス☆マンはケロロ軍曹のエンディングの人だった。なんか他でも見たことある気がする。
最近ティアマガ開いてサークルリストを50音順で見ると
大丈夫
大女優
だいすき
の並びになっていて、これとは別の時だったけどほんとに自信無くしてる時に見て笑った。私は「だいきらい」というサークルを立ち上げようとしている人がいても、止めることはできない。やさしいサークル名が増えると良いと思います。
*
☆クリスタ大発見
サークルカット描いてる時、一回別のファイルで描いたものをテンプレートで読み込むんですが、ファイルオブジェクトで読み込むと参照元の修正が反映されるのに気づいた。これ使って一回描いた背景も別ファイルで保存してファイルオブジェクトで読み込んだものを配置しておくと後から行った修正を配置した全てのコマに反映できるので便利。
あとティアマガのコラムでペンタブは手で隠れる部分が見えるので実は有能というのを見て、確かにと思った。
ただ、液タブでも画面複製するとペンタブっぽくなるのでトーン貼りとか色塗りはそっちの方がいいかもしれない。色味もモニターで見るのとタブレット画面で見るのが全然違う。線も汚すぎてびっくりした。ipadも画面に飛ばせば似たようなことできるかもですが、持ち運んで紙にメモする感覚で描けるのが強い部分なのでそれはなんか違う気がする。
あとはテキスト編集からストーリーエディタ開いてセリフ一括選択→notebookにアップロードで誤字脱字レベルの間違いがないかはチェックにかけられる。余計な寸評してくるけど案外悪い気はしないので危なっかしいと思う。何かに例えてくるやつは何入れても言われるっぽくてなんかこっちが恥ずかしくなる。
描いたやつおわり
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なんでも
なんで思いついたか忘れたけど漫画のネタだと思う。
eat the frogの概念は知らなかった。なんか別の漫画のネタで使わせてもらうかも。
私は先やる派です。その代わり後回しにするとずっと終わらない。
前どこまでやったっけとなって、村上・元気・春樹だけ出てくるの憶えていた。
これはどっかでも書いたけど店内でオリジナルソングが流れてて、ラップパートに入った所でそういうのもあるんだと思って笑ってしまったという経緯です。他にも新商品に対する有名人からのメッセージや、懐かしい曲などが流れています。
二宮和也さんがレモンサワーの宣伝してるメッセージを聴いて、「カズじゃん…」と思って、いやニノだろとなりました。
これは兵糧攻めに対して、兵糧が攻めて来たらどうするか、というだけです。
ニードルレーベルのみんなで通話してる時に鳥取つながりでかつ江さんの話になって、そんなゆるキャラいるの知らなかったので面白かった。そもそも籠城戦のマスコットキャラクターを作ろうとしてたらしい。テーマが難しすぎる。
これ自分でも薄っすらラジコンではと思ってたけど定義みたいのよくよく調べたら違うらしくてほらーとなりました。
まあ、イメージ的には同じだと思います。
あなたは車の形をしたドローン、と言われた時、ラジコンを想像しますか?それともカードローン(車の形をしたドローン)を想像しますか?前者を想像したあなたは、残念、トンボット(トンボのロボット)です。後者を想像したあなた。…残念、あなたは草薙元子(♀ゴリラのサイボーグ)です。
これは回答にもあったけどそう言われると長いのか短いのかわからないとずっと思っててそれだけです。
実際、ディレクター(監督?スタッフ?)が販売用に名場面を抽出して再編集した短い版だと思っていて、書いてあるの見る度にじゃあ損な気がするしやめとこ…となっていた。これ監督スピルバーグだったらスピルバーグがやんの?恐竜が出てこない場面だけのジュラシックパークとかになったらどうするの?とは思いませんでした。長くなってたとしても本来上映されたバージョンが観たい、わがままインコなのでした。(きょうのインコ)
これはビン缶ペットボトルの日にゴミ捨てたあと、空になったビニール袋を乾かすために一回風で膨らましてから縛ってポケットに入れるというのを歩きながらやるんですが、新聞紙をくしゃくしゃに丸める音とか、テレビの砂嵐で赤ちゃんが泣き止むというのを聞いたことがあるので、その過程で出る音でも泣き止んだら、それだけでなく、この世界の赤ちゃんすべてが泣き止んだらどうしようと毎回不安になる。
もし、泣き止んでしまったのなら私が泣いて謝ることで全世界の赤ちゃんを笑わせたいと思います。
R-1を飲み始めてから、飲む時に「あなたにとってR-1とは?」「─健康そのものですね」という普通にあんまり面白くない問答が頭の中で行われるようになり、それが段々と遷移していったのでみんなは今何考えてるんだろうと思って出しました。
今は何も考えてません。宅配だと瓶のタイプのR-1があるらしく、いいなと思っています。
誰かの投稿で「お坊さん原付乗りがち」というのがあって、それでなくてもあるある的にあるあるだと思うんですが、大きくしたら「住職、ビックスクーター乗りがち」とかになるかなと思っただけです。それ以外の大あるあるは思いつきませんでした。
これは意図を説明したうえで募集したら面白そう感はあるので誰かやってください。
完全に言葉の響きだけ面白いと思って書いたメモで意味ない。
着想のきっかけもわからない。またカルト教団がお弁当を出しているか、お弁当を信仰する教団なのかもしれません。
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https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC28A7Z0Y6A120C2000000/
歯磨きロボですが、咥えたら磨いてくれるものが実用化されていた。残念ながら、みなさんの予想は外れです。
https://genics.jp/
磨いてる時の絵面が面白かった。
なんでもおわり
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僕は仕事を辞めた。
彼女と会って以来、ガラスがどの窓枠にも嵌らなくなってしまったのだ。ガラスを窓枠に嵌めるのが僕の仕事である以上、ガラスを嵌められないことには仕事を続けることもままならなかった。
思い返してみると、決してやりがいが無かったとは言えないが、もっと他にやるべきことがあるのではないかとは内心感じていたのかもしれない。
しかし、その答えが蟹を探すことなのかは未だにわからない。
一つだけ確かなことは、江戸川区に夜が来なくなってしまったということだ。
あの日以来、太陽はずっと同じ位置に居座り続けている。地球が自転を止めた訳では無いのなら、江戸川区が太陽の真下に来るように猛スピードで移動しているということになる。意外と速いとは聞いていたが、ここまでとは思わなかった。縦に移動できるというのも誤りでは無かったようだ。
夜が来ないということは、僕が言ったことが現実となったということを示していた。
ただ、今起きている現実を否定する方法はある。
それは江戸川区で一番大きい蟹を見つけること。
江戸川区で一番大きい蟹を見つけることができれば、江戸川区は大きな蟹の上に存在する自治体ではないということを証明できる。
だから僕は毎日こうして川に入って石をめくっている。
石の裏を這う蟹を見る度に、これが江戸川区で一番大きい蟹かもしれないと思う。
今日も、世界でいちばん大きな太陽が江戸川区を照らし続けている。
おわり